アイドルマスター2発売記念! 僕たちの好きなアイマス。4コマ漫画『ぷちます!』

今回はアイドルマスター2発売記念ということで、アイドルマスターをテーマにした作品である4コマ漫画『ぷちます!』をご紹介します。キャラ物4コマといえばアンソロジーをはじめ正直「うーん?」という作品も多い中での大秀作!!

765プロに所属するアイドル達。仕事がなかったり変な仕事だったりするけどアイドルとして奮闘する毎日。そんな彼女の周りには彼女たちと"どこか似てる"通称"ぷちどる"の面々がいて…。


アイマス2は色々と揺れていますが、私ははこまるさんを持っていないので残念ながら「私たちが好きなアイマスであるか」を確かめることはできません。愛する竜宮小町に関係するメンバーをプロデュースできないのは事実ではありますが。今回はそれは置いておく方向で。愛し続ければその未来に繋がってゆくのではないでしょう、というポジティブシンキング。


私たちが好きな「アイドルマスター
周知だとは思われますが念のため説明しますと『アイドルマスター』とはプロデューサーとなりアイドルを育てるアーケードゲーム及び家庭用ゲームです。個性豊かなアイドル達が登場するゲームであり、先日前作のパラレル的世界観である『アイドルマスター2』が発売されました。
この『ぷちます!』という作品は2巻まで発売されており、当然ですが『1』の世界観を元にしています。この作品は二次創作が公式に発展した作品であり、登場する"ぷちどる"というのは原作には登場しない架空のキャラクターです。
アイドルマスター』という作品にも公式的な「漫画」が多くあります。しかし、残念ながらそのどれもが絵、シナリオ、どれもが私たちの好きなアイマスを表現しきれているとは思えないのです。(勿論、すべてのアイマス漫画を否定するわけではないです。好きな作品も面白い作品もありますよっ!)
勿論、人によりアイマスをどのような魅力を感じているかは違うわけでアイドルとのコミュニケーション、レッスンを繰り返しアイドルとして成功する過程、アイドルのダンス、衣装を選ぶ等々なにが好きであるかは人それぞれです。
人それぞれなのは間違いないですが、やはりアイマスの同人的な二次創作が多いことからも、アイドルのコミュニケーションやキャラクター性に魅力を感じているのは間違いないでしょう。この『ぷちます!』という作品は最もその「キャラクター性」を輝かせている作品だと思うのです。


愛でたくなるキャラクター
ゲームや曲で発見されたキャラクター達の魅力を様々な舞台、キャラクター同志のコミュニケーションで発展化させてるのが『ぷちます!』の魅力です。どうしても、ゲームから二次創作まで様々な部分で作り手の「キャラクターへの理解」があるため、どこかに差異が出てきてしまいます。
特にアイマスはギャルゲ及びアニメではないので(アニメ化されますが)細かな感情一つ一つが描写されるわけではないため、余計にそのようなユーザーと二次創作側のズレ現象が発生しています。ですが、この『ぷちます!』は一般的に知られるキャラクターの性格にズレがないのが大きいです。

ただ、ギャグ漫画であるがゆえ本来の『アイマス』の世界観ではありえない展開もありますが。ジャングルにとある生物を探しに行ったり、無人島で自給自足生活を行なったり、事務所をビームで破壊したり…。…あれ、誰かから「そんなのアイマスじゃねーよ!」という声が聞こえたような。気のせいですよね。謎の生物に追われるいおりんは他のアイマス公式漫画には100%出てこないでしょうけど。


そしてキャラクターの魅力を引き出す可愛さ描写。単純に「絵柄がマッチしている」だけで済まされてしまいますが、ただの一場面でも些細なポーズ等で可愛さが表現されています。他作品のアイマス公式漫画はこのような可愛さが足りないと思うんですが、いかがでしょう。その可愛さもキャラクターを理解して「分かってるなぁ。」と思わしてくれる説得力と共にあります。まこちー可愛いよまこちーと思わず叫んでしまうほど真が可愛いのです。


ぷちどる達の存在
この作品を「ただの」アイドルマスターとして終わらしていないのは「ぷちどる」達の存在です。画面に何気なくぷちどる達がいることで漫画に変化を与え、新鮮なものにしてくれます。ぷちどる達が意志を持ち勝手な行動をし、アイドル及びぷちどる同志でもコミュニケーションを持つのが不思議な面白さに繋がっています。
そのぷちどるの存在が具体的に「なんであるか」は明示されていません。ぷちどるはぷちどるであり、「彼女たちに似ている存在」として登場するのみです。山奥で見かけられた際には住民から「小鬼」と呼ばれ恐れられていることから他にはいないようです。ぷちどる達は何故か海外で見つかるケースが多いです。謎すぐる…。

ぷちどるは彼女たちの欲望を具現化した幼児的な思想なのではないか。例えばミキのぷちどるであれば→おにぎりを食べたい、りっちゃんのぷちどるならプロデューサーが大好き等求めているものが繋がっているのですよね。…などと考えてみますが可愛ければいいんじゃね?と身も蓋もないオチで止めておきます。

ぷちどる達は単体でマスコット的な可愛さに昇華されているのが素晴らしい!!と思います。元になったキャラクター達の個性を生かしつつも、マスコットとして別の解釈が出来ています。あああ、可愛いなっ!! この可愛さは是非本編を読んで堪能していただきたいと思います。


今回の『ぷちます!』の魅力は「可愛いこと」でありますが、ギャグ4コマとしても奇想天外的な作品になっており、4コマ漫画として秀作だと思っています。むしろ、キャラクター4コマで、個性を発揮し面白く可愛くした作品は貴重なのではないでしょうか。『アイマス』と共に『ぷちます!』も終わらない物語として繋がっていくことを願いたいと思います。
勿論、アイマスを周知の方は勿論知らない方でもすんなり入っていける作品だと思います。むしろ、知らなければ新鮮に楽しめ、興味があればゲームや楽曲へ…と二度おいしいのではないでしょう。この作品が「アイマス知らないと面白くない?」的な作品ではありません。お薦め保証つきです。うっうー!