2024.1

特に深い理由はありませんが、8年ぶりに更新してみようと思いました。

私が更新を辞めたのはブログの必要性がないと思ったからです。

元々「素晴らしい日々」はテキストサイトが流行って、それに乗っかってジオティーズでテキストサイトをはじめたけど、私はテキストサイトが全く面白いと思ってなくて全く伸びませんでした。

そこにモー娘。テキサイがあって、そこにものっかる形ではじめて、それはそこそこ伸びたけど私自身がハロヲタを辞めてドロップアウトしました。

素晴らしい日々はその両方のテキストサイトを引き継いだ形でのブログになります。もうXも流行ってブログなんてのも死語みたいなものですが。

4コマレビューサイトというものをはじめて、4コマオブザイヤーをはじめて、多分それを続けてればもっと私ももっとレビューサイトの重鎮になってた可能性もあるなーと思いつつ、新しい表現も見つからず、飽き性なので更新を辞めました。ニュースサイトも廃れてレビューサイトみたいな文化も廃れてしまいましたが。

それ以上にアイドルヲタになって、かつてのサブカルヲタみたいのから遠ざかってしまったのが大きい気がします。今もXは続けているのでなにかあればhachinoheのIDをご覧下さい。

4コマオブザイヤー2014開催のお知らせ

お久しぶりです。更新が滞っていますが、最近は4コママンガのススメWEBに参加しています。
並行して更新していきたいと思っています。来年あたりに一本大きい記事を書く予定です。

今年も4コマオブザイヤーやります。
http://4oty.net/2014/
今年からは特設サイトで行いますので詳しい説明は省略。

【新刊部門】

2013年12月1日以降から2014年11月30日までに発売された"1巻の"4コマ漫画単行本から5作品
【既刊部門】

2013年12月1日以降から2014年11月30日までに発売された"2巻以降"の4コマ漫画単行本から3作品
【Anniversary部門】

2010年新刊部門〜2013年新刊部門の上位5作品から1作品

※対象期間内に同一タイトルが複数冊発売されている場合、それぞれの巻に投票が可能です。より好きな巻に投票してください
※有志により投票対象作品リストを作成しているため、掲載漏れとなっている作品がある場合がございます。その場合、運営までご連絡ください
【投票期間】

2014年11月29日〜2014年12月14日

新刊、既刊、アニバーサリーの3部門。Twiiter使えない方は例年通りここのコメントかメール(hito_hachi@hotmail.com)で言ってくれれば。
コメント手伝ってくれる方もメールでお願いします。がんばりまーす。

ファンタジー一つくださいな! 妖精が織りなすファンタジー4コマ『アンネッタの散歩道 / 清瀬赤目』

アイルランドの小さな妖精・メイヴはひょんなことから、 文通相手の人間の女の子・アンネッタに会うため、 都・ダブリンへ向かうことに。 妖精と人間が織りなす、少し不思議で、 ドキドキワクワクに溢れた珍道中♪ 新鋭・清瀬赤目が贈るアイリッシュ・ファンタジー、ここに開幕!!

久々に「好きだなぁ!」と思えるファンタジー4コマに出会えました。
それぐらいには好きな作品。


個人的に「ギャグのない4コマなんていらない!」と思うぐらい、私がコメディ作品が好きです。コメディ要素のない作品は読んでて辛い。でも、この作品はファンタジーファンタジーして、妖精の世界観をしっかり作りながらも無理なくコメディ要素を入れている作風が非常に面白い作品です。
世界観なんてしっかりしてて当たり前、と思いがちですが4コマの世界観って基本ざっくりしてるものが多い。学校ものでもファンタジーものでも設定が曖昧になりがちな作品も結構あるんで。逆に設定ばっかり詰め込んでて「で、結局なんやねん」的な読みづらい作品もありますが。
ラク系に限らずファンタジー要素があるきらら作品は大体がファンタジーをしているとコメディ要素がおざなりでファンタジーファンタジーしすぎてるか、きららにありがちな甘くてふわふわしてるだけの作品も目立ちます。そういう作品ってはっきりいえば4コマである必要ないからストーリー漫画で書きゃいいんだよ!って思ってしまう。
だから、こういうファンタジーファンタジーしつつも4コマとして面白い作品があるってのは嬉しいこと。ミラク含めきららはファンタジー作品を排出してますけど『棺担ぎのクロ』『セカイ魔王』のような「ファンタジーとコメディ」を両立している作品は凄い少ない(と、私は思ってる)だから、嬉しい。


設定もストーリーもベタといえばベタなんですけど。ちゃんと作りこまれてて面白い。きららの作品って私のイメージだと萌えの裏に性的要素が見え隠れしてるんだけど、この作品にはそれが全くない。その安心感ある作風はある種の及第点で、ここから「期待以上のなにか」が出てくるかに期待したいのですが。この作品の根底には「妖精と人間」という関係があります。きっと妖精のメイヴと人間のアンネッタが出会う日が来るでしょう。
そこから、何が生まれるのか。何も生まれないのか。多分、きらら作品だと出会うとしても出会わないとしても「想像以上」の展開が生まれる可能性は低い。でも、この展開に私は期待したい。そして、想像以上の結末や展開が待っていた時はこの作品を名作と呼びたいと思います。



作品の最後は主人公とアンネッタのやり取りで締められることも多いです。この構成は読んでいて妖精のメイヴと人間のアンリネッタの交流が感じられます。妖精の行動が不思議と手紙だと疑問に思わない形になっているのも不思議と面白いですね。



黒ロンの妖精も出てきます。メインの妖精以外にもサブキャラがゲストとして登場して、印象を残していく展開はガンバの冒険やミツバチハッチ等、昔の放浪系のアニメを彷彿させます。その展開が新たなやり取りを生んで飽きさせない部分もあります。


最近はあんまり文章を書く湧き上がるものがなくて休み気味ですが、今はそういう周期だと思うのでゆっくりリハビリしていきたいと思います。まぁ、長い目で宜しくお願いします。

スピードが早くて色々忘れちゃう。4月発売の4コマを語ってみる。

このマンガがすごい!」のWEB版がスタートしました。そのムックと似た形式で毎月の3作を選んでランキングにする、という企画のアンケートに参加しています。基本的にランクインした作品が主であるため、それ以外の作品は殆ど紹介されません。だから、補完的な意味合いも含めてその選んだ3作品をブログで語っていきたいと思います。こういう企画に「4コマ側」としてアプローチできるのは非常に嬉しく思います。
以前にコミティアで出した本の通販が開始したり、電子書籍なんかになりました。これらについては他のスタッフの方に任せてあるので私自身はなにもしていませんが、よろしければお願いします。


高校生・中村コウタは、幼馴染の女の子・向上歌恋に、片思いの恋を応援して欲しいと頼まれてしまう。ところが、コウタは幼い頃は歌恋に想いを寄せていたが、ある出来事をきっかけに心の奥に封じ込めてしまっていた。彼女を応援するうちにかつての恋心がよみがえり、再び彼女に惹かれていくのだが…!?

前作の『中2限定ガールズトーク』が典型的なガールズふわふわ萌え4コマだったのに対して、その雰囲気を守りながらも全く新しい作風に挑戦して個人的に「えっ、この作者さんてこんなの書けるんだ!」と驚きました。
絵柄からも少女漫画的な雰囲気を感じる部分もあれば、設定だけを見れば少年漫画的な雰囲気も感じます。とにかくコウタのショタ的な可愛らしさも良ければ、亮太の軽いけどいい奴的な相棒っぷりも良ければ、歌恋の天然で可愛らしい部分も…と非常にキャラクターが生きています。
ガールズトークが軽すぎる作風だったのを考えると、三角関係等の要素はあるものの重くなりすぎず、かといって軽くもなりすぎない絶妙な作品バランス。作品の結末が「100%幸せにはならないだろう」という予定調和で終わらなそうな作品って非常に好き。4コマ漫画って基本的に結末が見えてる作品が殆どなので。
設定、絵柄も含めて「漫画好きってこういう作品好きでしょ?」と思うので色々な方に読んでもらいたい作品。4コマを中心に読んでいる方以外でも楽しめるんじゃないでしょうか。今回紹介する中で一番のおすすめ作品。


もう前回の記事もそうですし、散々書いていることですが「氷室の天地は面白い」ということ。今回の最新刊も「日常ギャグ」「魔術パート」(Fateパート)といった具合に光と闇が交じりあったり、交じりあわなかったりと相変わらず読んでいて面白いです。
個人的にはやはりFateパートとも呼べる後々のためのシリアスパートが楽しい。ギャグでありつつ、真面目な様子を淡々とギャグを交えて描く。このメリハリ具合がひむてんは最高だ。あ、でも意外とパロディの元ネタ分かってないことに最近気づきました。


女の子同士の友情は宇宙最強!コミュ障地球人・真木鈴子と異星人・星垣臣美の 惑星の壁を越えた友情を描く意欲作、堂々の完結巻! 誰もが感動するラストは必見です。

きらら作家の中でもアクが特に強いと思う作家は、鈴城芹、すか、ざら。そしてこの榛名まおさん。常に「何が常識か分からなくなる」世界観でお馴染みで個人的に大好きな作家さんです。この作品も例によって「読んでいてなにも残らない」作風なわけですけど、とにかく大好き。こういう破滅的でどこか暖かい作風はもっと読まれてもいいと思う。
最近、きららの中堅作家さんが「まんをじして二作品目を引っ提げて復活!!」と思いきや結構2巻ぐらいで案外跳ねないで終わってしまう例が多いのですが。次の作品をきららで書くか怪しい作家さん、帰って来なかった作家さんもいますが、ぜひともまおさんにはきららで「ひゃっはー!これが萌え漫画だぜ!」というイカした作風で書き続けてもらいたいものです。大好き!


最近、色々あって更新頻度が落ちてるので定期的に書ける内容があるのはいいかもしれません。それでは、また次回。

「時は来た、それだけだ。」『氷室の天地 Fate/school life』における聖杯戦争を考える


氷室の天地はFateの公式スピンオフで脇役の中の脇役としてFate本編に登場する通称三人娘(氷室、マキジ、三枝の三人)をメインにしたギャグ4コマ作品です。キン肉マンジョジョダイナミックプロ…、そのパロディをふんだんに盛り込んだ作風から「FateだけどFateじゃない。あいつは俺の知ってるあいつじゃない。あいつはすっかり変わってしまった。」みたいな扱い方をされています。
そんな『Fate/school life』がついに時系列的には聖杯戦争に突入。前提として「作中では聖杯戦争という聖杯戦争そのものは全く描かれない」と思われます。ただ、描かれなくても、時が過ぎゆく中で聖杯戦争は確かに起きます。その点から「氷室の天地における聖杯戦争」を考えたいと思います。


この『氷室の天地』における聖杯戦争Fate本編のセイバールート、凛ルート、桜ルート、イリヤたん可愛いよチュッチュしたいよルート、BAD ENDルート、そのどのルートにも属さないと思われます。作者さんも語られていましたが、氷室の天地は「公式のあくまでパラレル」なわけで。『氷室の天地』での聖杯戦争は『Fate』の世界観を準拠しつつ『hollow』に繋がる「今までの聖杯戦争とまったく同じでありつつ、まったく違う聖杯戦争」なわけです。
前置きとして「聖杯戦争そのものは全く描かれない」と書いたとおり、「三人娘は聖杯戦争には関わらない」ことは確かでしょう。作者の同人誌『かくて自由の鐘は鳴る』では映画俳優の英霊を従えて聖杯戦争に参戦しましたが、そんなifは公認スピンオフではありえません。まー、言うても氷室の天地もパラレルパラレルルルルルルなわけですけど。
ただ、三人娘が一切関わらないというわけではなく、ルートによっては何らかの形で間接的・直接的に関わる可能性もあるでしょうが、おそらくは三人は聖杯戦争を知らずに終わるのではないでしょうか。なにかと「三人娘が直接的に関わらない=氷室の天地はギャグだから聖杯戦争は関係ない」と思われがちですが、実際のところは非常に大きな影響があります。そう、「三人娘は全く聖杯戦争と関係ありませんでした。でめたしでめたし」だけでは終われない事情があります。
それは、この『氷室の天地』メインキャラクターであり、『Fate/stay night』のメインキャラクターである"遠坂凛"の存在。そして『氷室の天地』が最大のifとなっている"沙条綾香"の存在でしょう。沙条さんは『氷室の天地』のメインキャラクターであり、そして『Fate/Prototype』の主人公です。言うなれば本来の『Fate/stay night』にはメインキャラクターとしては存在しないはず。そう、

『stay night』の主人公である衛宮士郎と『Prototype』の主人公である沙条綾香は同時間軸に存在することはありえない

はずなのです。片方か片方を打ち消す存在ですから。まぁ、それは見解の一つで「衛宮士郎が存在しつつも聖杯戦争に全く関わらないクラスメイトとして沙条綾香がいる」「沙条綾香が存在しつつも聖杯戦争に全く関わらないクラスメイトとして士郎や凛がいる」−というifも考えられないことはないのでしょうけど(その辺の細かい理論までは詳しくないので、「はぁ、共存するにきまってるだろ!」とか言われたらそれはそれで)
ドラえもんのどんなルートを辿ってもセワシが生まれる理論と同じで、聖杯戦争の結論としては「聖杯戦争の結果、沙条綾香が暗躍することで日常側の人間は誰も死なない」というなると思いますが、あくまで作者が「この連載続くの!?」と匂わせている「hollow」のスタート地点までが正しい歴史になっていくでしょう。
その正史に反するかのようにifの存在である沙条さんが存在し、生徒会役員の中にはExtraの主人公であるザビ子ザビ男たちが存在しています(これは後々の生徒会役員人事への後々の伏線だと作者も語っています。)そのifである沙条綾香らとFate本編に登場するキャラクターの化学反応は非常に面白いでしょう。先ほど述べた凛だけでなく、氷室や凛の担任であり、キャスターのマスターである葛木宗一郎、クラスメイトとして度々登場しているライダーのマスターである間桐慎二、台詞はないもののクラスメイトとして存在している衛宮士郎
特に氷室本編でも出番の多い、ワカメの存在が重要になってくるのではないでしょうか。セイバールートでも桜ルートでもお陀仏の慎二くん。まぁ、hollowで生きてる=凛ルートではありますが、『hollow』が誰のルートとも特定できない独自のルートを形成しているように本編が凛ルートというわけではありません。全く異なる形でhollowに続くいわば「氷室ルート」になるはずです。

繰り返すことになりますが、そして遠坂凛。氷室の天地のメインキャラクターであり、Fateのメインキャラクターでもあります。この存在がどうなるのか。生死、留学、色々とあるわけですけど、「聖杯戦争を潜り抜けた凛」というのは、内面的には少なからず今までと違う存在になるはずです。そしてifである沙条綾香。凛から「逃げてもいいのよ」と言われる彼女が聖杯戦争にどう向き合い、なにを求め、なんのために動くのか。

「ぶっちゃけ貴女期間中は逃げててもいいのよ?」
「ふむ」
「叶わないかも、そもそも関わる必要すらないかも…
なんて弱い考えを完全封殺できるほどに私は強くないけれど…
 「やれることをやらずに逃げた過去」−そんな重荷を一生抱えて生きれるほどの強さを持ち合わせてないっぽいのよ。これが!」

そう語る沙条さんは、なにを思い、どう聖杯戦争に立ち回るのか。強制的に参加する立場からは解放されているという話なので凛の言うとおり逃げることも可能なはず。それでも、それをしようとはしない沙条さんの決意。真意はいかに。かにかにどこかに。

既にキャス子さん、バーサーカーは召喚されています。着々と聖杯戦争の準備・種まきは進んでいます。たった1ヶ月の短い聖杯戦争Fate『stay night』と『school life』が交差する瞬間。『hollow』を作者が意識しているのであれば、交わる瞬間はより濃いものになるはず。日常がどう異常を回避して日常のままでいられるか、『氷室ルート』を突き進む『氷室の天地 Fate / school life』今後の展開に注目せざるをえない。長い長い1ヶ月がはじまる。…あ、いや、あっさり終わるかもしれないけど。


いやはや『氷室の天地』面白いです。これからの展開、期待できますよ。並行して氷室の許嫁騒動、最後の大会、温泉旅行とわくわくざぶ〜んなイベントが山ほどあります。氷室、最後の高校生活。面白くなりそうです。