音楽51 ベストアルバムレビューシリ−ズ①

hachinohe2004-02-16


ベストアルバムシリーズですが、まずは自分の一番得意な土俵からやらせていただこうと思います。
ユニコーンで『THE VERY BEST OF UNICORN』1994年発売
メンバーだった奥田民生阿部義晴、EBI、etc・・・と今も音楽の土俵でさまざまに活動しています。
多才で個性溢れる楽曲を発表して、個性ゆえに解散してしまった(とも、言える)ユニコーンのベストアルバム。



ユニコーンの初期は今の奥田民生からは考えられないような繊細な歌詞のロックナンバーが演奏されていた。
普通に『Maybe Blue』から6曲目までの『SUGAR BOY』までじゃ普通のロックバンドようです。
ユニコーンといえばシングルの『大迷惑』『働く男』『ヒゲとボイン』を代表とする「サラリーマンの哀歌」のような印象ですが、
それだけではないユーモアある曲目が3曲目の『ペケペケ』で片鱗を見せ、3枚目のアルバムのタイトルにもなっている7曲目『服部』からがまさにユニコーンの真骨頂。



今は表舞台にいるのが奥田だけのような印象ですが、奥田だけではない各メンバーの個性が際立ったそれぞれの曲は「凄い」
カバーもされたひと夏の想い出のような名曲、手島の『自転車泥棒』、EBIの疾走感溢れる結婚哀歌『フーガ』
壊れる阿部のボーカル、踏みとどまる奥田のボーカルが聞き所の『人生は上々だ』 最強のロックスター阿部の『スターな男』
ファンのために作ったなんとも素晴らしい詞とサビの名曲、川西の『おかしな二人
そして奥田のオーケストラのアレンジが素敵なロックナンバーでユニコーンをブレイクさせた『大迷惑』 今もソロで歌っている『働く男』
今の奥田の前衛とも言える名曲中の名曲『雪が降る町』『すばらしい日々』・・・と。



それぞれの混沌とした様子はあまり見られないアルバムですが聞き応えたっぷりです。10年たっても色あせません。
ベストだけに捨て曲はもちろんなし。これを聞いてVeryRastなり他のアルバムに手をつけてほしいと思います。
これは良いとこどりの、ちょっと綺麗にまとまりすぎてるアルバムですので。オリジナルアルバムはもっと変なんです(いい意味で)。
伝説のロックバンド(か?)ユニコーンの軌跡を是非。