日々828 『第1回 悲しい漫画レビュー』

私が思う「悲しい変遷を辿った漫画」について書いていこうと思います。第二回までしかとりあえず思いつきませんけど。


幕張サボテンキャンパスみずしな孝之
幕張サボテンキャンパス (11)
二誌に渡り長期連載されたみずしな孝之の代表作である脱力系4コマ漫画。当初は大学のあるあるネタや千葉のネタを中心に構成。
この漫画も4コマにありがちな歪みを抱えた漫画です。作者も公言している通り顔が長くなる時期があったりしますが、それは長期連載の宿命。
コミックス化した時に、当時の二色カラーを抜かなかった時期があり酷く見づらい物になっています。3巻ほど続けてようやく抜いてましたが。


連載が続くごとにキャラの魅力が悪い方向に行ってたな、と。透明感のあるズレた大学生の桜子はいつからか暴力的な超人キャラに。
グダグダな大学生の明日香は人間味のない人間サボテンに。絵が綺麗になるにつれて淘汰され失った物が大きすぎたかなぁ、と。


当初はまだ「あるある」というネタだったのが、段々とキャラに頼るだけの漫画になっていったのも悲しいところ。大学職員のあるあるネタなんてないか。
マンネリを打破するため新入生としてキャラを急に増やしたあげく、モーニング娘。のパロディキャラをレギュラーにしてしまう(それなりに好きでしたが)
結局、キャラを増やしすぎた結果消化しきれなくなってメインしか出ない方向になってましたが(戦アナも同じ過ちを…)
卒業した7巻で終わっておけば良かったのじゃないでしょうか。編集の以降か、作者の意向か。「ここで終わっておけば…」の代表格だと思いますね。


同時に連載していたいい電子や戦アナでもそうでしたが、7巻以降、急激にダジャレ落ちが増えていったのも陳腐な漫画にしてました。
この後、正気の沙汰とは思えない『チクチワワ』(チワワブームに便乗したダジャレ漫画。なにを思ったか連載してしまいました。
当時は一巻溜まった時点で終了「ぼのぼの?」と言われ続け、コミックス化のアナウンスもなく、あわや黒歴史かと思われた作品)


超人ネタも食傷気味になって、7巻以降はお笑い4コマとしての枠からも段々ズレはじめていました。あまり読む気もしません。
段々インパクトを求めるようになったのか1ページ使うネタが多かったり、結婚はインパクトありましたが(戦アナでも結婚ネタやってたり…)
それだけに最終回も色々イジってはいましたが、あまり感慨深いモノもなく。色々な要因が重なってイマイチな作品。
現在連載している「けものとチャット」はヤングジャンプ増刊で読んだ時の待望感もあって、悪くない作品だとは思います。これがダメなら全部ダメでしょうね。