ドラマ5 『天地人:第二話「泣き虫与六」』

天地人』は例に無く、11月で終了するそうで。『坂の上の雲』も楽しみですけど、もう少しなんとかならなかったのかな、という気も。
予定調和ならいいんですけど、短縮した分だけおいしいエピソードや細かいエピソードが削られないかは心配です。

与六は、周りの子供におチビとバカにされるのも気に食わず、周りの助けも受け入れずに強がり全部自分一人でしようとする。そして失敗してしまう。
一方の喜平次も自分の感情も出さず、周りと付き合うことをしない。母を恋しく思う与六を気にかけるが、与六が飯抜きになった時も、おむすびを渡そうとするが渡せずじまい。
そんな夜に与六は一人雪の中家に帰ってしまう。喜平次は和尚さんに報告し、弱音を吐くと自分の思うままに行動しなさいと言われるのだった。
与六は家に帰るが、母親に「私の子ではない」と追い出されてしまう。座り込んでいると、喜平次が迎えに来ておんぶをしてくれるのだった。
喜平次は「お前になら話せる」「私と一緒にいろ」と素直に感情を吐露し、家来になってくれと伝えるのだった。そして。
舞台は移り、9年後に。川中島からも時が経ち、信長も力をつけ時は群雄割拠の時代となっていくのだった。

○喜平次と与六
与六の少年の演技が五歳とは思えない程素晴らしい。それと逆に精錬された様子の喜平次も上手く、ドラマを安っぽく見せていない。
ただ喜平次がどこにそんな与六へ魅力を感じていたのかが描写不足の気がしました。もう少し二人のぶつかり合いや交流があれば良かったです。
雪山でのシーンも確かに重要なシーンなのは分かりますが、演出が臭いというかベタというか…。あ、どうして与六の行く道が分かったのかを聞くのは野暮ですよね。


○成長
「いつ大人になるんだろう」と家族が言うので私は「徐々に大きくなるでしょ。幼児、少年、青年になるのが普通の流れだから」と言ってた矢先に妻夫木にチェンジ。
まさか少年期をすっ飛ばして、もう妻夫木になるとは思いませんでした。初めから大人でない大河ドラマでは一・二を荒そう早さではないでしょうか。
それでも大人になり、武田側に共に行った人は「又五郎」で、幼少期に失敗して木を拾いに行った子供。おチビと呼んでてニヤニヤしてしまいますね。
それだけに、もう少しでいいからゆっくりやってくれればもっと感情移入できたと思うので残念。そすれば上田衆の絆の深さがもっと感じられたんじゃないでしょうか。
春日山城に来てどうだとか、上杉武田について聞いてどう思うとか、喜平次はどう変わっていくとか、与六もどう成長していくとか…。
確かに大人になってからの方が面白いんですけど(視聴率も取れるでしょうし)、幼児期の積み重ねが深みを出しますし、大河の良い部分だと思うんですけどね。


○今後
1564年から1573に舞台が移り、与六は14歳、喜平次は19歳になりました。後々は良いでしょうが、北村一輝を19歳と見るには少し無理がないでしょうかね。
言っては悪いですが「おっさん」にしか見えず感情移入しづらい。童顔な妻夫木はまだ違和感もない方ですが、展開も早いので着いていけるのか心配です。


○秀吉
あのベタな喜劇役者みたいなオーバーリアクションはやめて欲しいです。