漫画な話136 『愛する作家さんの感想』

ジャンプSQ.にて、いとうみきおの読み切り『CruncH』を読む「お爺ちゃんエージェントが意識だけを昔に戻して依頼人の不遇な歴史を変える」というのが大まかなストーリー。
藤子・F・不二雄の「T・Pぼん」を規模を小さくして、もっと個人的に限った感じでしょうか。あの話では歴史を変えた事で別の人が死ぬという方向もありましたけど、これもそういうリスクありますね。
(読み切りなんでそんな事してたら救いがないでしょうけど)
一話だけなら面白いですが、これから連載するとなると「主人公が爺さん」「歴史を変えるリスク」など連載をするには今後の枷になりそうな設定が多すぎると思います。
グラナダもそうだけど、設定の面白さだけで連載すればするほどアラが出てくるんですよね。それを裁ききれないで打ち切りというケースが多すぎるので不安なのです。


読み切りのシリーズとして続ける位であれば良いかもしれないが。むしろ、彼の場合は連載をするよりも、暫く読み切り連作のスタイルで連載するのはどうだろうかと思う。
女の子やヒロインが可愛いのだから、ジャンプでできなかった女の子を主役にした漫画とか、普通に冒険活劇物とか一度やってみても良いんじゃなかろうか。
これだったら全作の「オロチ2号」の方がまだ良かったかも。気合入れすぎで逆に絵柄がリアルになりすぎてて気持ち悪い部分も。ジョジョじゃないんだから。
みきおの独特なセンスが邪魔してる部分も多々あると思います、一回原作付きをやってみてはどうかなぁ…と提案したいのですが。好きな作家さんだけにねぇ…。


いとうみきおの面白さは「空回りしたテンション」「口に出すには恥ずかしい事をおしげもなく言える」「はっきりいってダサいけれどカッコいい」そして「熱さ」だと思うんです。
作品を追うごとに「ダサカッコいい」の要素が薄れているのが気になります。今回も小梅ちゃんが言ってくれたけどね!! 元々腐ってる人間なんていないという事。素敵っ!
しかし、みきおの書く女の子の可愛さは衰えがないなぁ、むしろ輝いてます。ノルマンディーみたく色気あるヒロインも書いて欲しいですけど。次回作に期待ですよ。イェイ。