見た目は子供! 中身は26歳! その名は…『くすりのマジョラム』

今回は鈴城芹さんの作品です。以前に『家族ゲーム』特集も行なっていますし、ミニレビュー等も書いてるのである種お馴染みでしょうか。去年の4コマオブザイヤーの1位の作品ですが、特集する機会を逸していたのですが、まんをじしてドラマCD発売記念『くすりのマジョラム』特集です!!

薬剤師ラムは26歳だけど見かけは小学生。惚れ薬、やせ薬、動物と喋る薬…、今日も魔法チックなお薬と演出で営業中!!

くすりのマジョラム』の主人公は黒髪ロングということでいいのかなー。トーンの都合紺っぽいカラーに見えますけど、黒髪ロングということでいいんじゃないでしょうか。なんで黒髪ロングか否かを強調しているの私。まぁ需要あるんですよ、うん。


舞台が薬局ということ
この作品はどちらかといえば台詞量も多いほうで読みづらい、少々一見さんには入りづらい作品だと思います。それでもこの作品を好む方が非常に多いのは「お話とキャラクターが素敵なこと」というのが愛される理由なのだと思います。と、いうわけでお話のお話から(分かりづらい) 
この作品の最も面白い部分は舞台が薬局であるということでしょう。「なになにそれってどーいうこと?」と思われる方もいるかもしれませんが、今の4コマ誌、特にきらら系作品では舞台が学園である女子学生作品が凄い多いです。もはや仕方のない領域ではありますが、作者の理想と現実を重ね合わせるのに最も優れた舞台は学園ですし、実際女子学生物というのは流行りであり受け入れやすいのでしょう。
だから「お仕事系は知識がないと書けない!!」という部分から変わった舞台というだけで大勝利な部分があります。ただ、この作品が薬知識に基づいているかというとそうではありません。あくまで舞台はキャラクターを生かすスパイスです。作中ではあくまで現実的な「薬」としての形を崩しませんが「魔法薬」としての魔法を肯定しています。そんなリアルな方向性を築きつつもファンタジーな要素を仕込んであります。

・「魔法薬を作るのは大変なんだ。薬事法もあるし。」
・「すごい…魔法陣光ってる…」「この光はわかりやすくするための演出だぞ」

あくまで現実に根付いているものの「リアル」と「ファンタジーの共存」。それこそが今作品の魅力でしょう。いい感じ無邪気にリアルとファンタジーのギャップを楽しめ!! まぁ、最もファンタジーなのは外見小学生の26歳だと思いますが。それはすごい素敵なファンタジーですよね!!


ザッツ! キャラクター宣言!
私の紹介だとキャラクターの魅力を語るカテゴリが通常なんですけど、今回は特に語らんでもいいかなぁ、と。正直みんな魅力的だし。26歳なのに小学生との恋愛感情を指摘されていやーんってなる主人公とか…。

作中に登場するキャラクターはアホの子が多く、世にも珍しいアホの子好きからすると楽しくてしょうがありません。それから、小学生が多く登場するからか、アホの娘が多いからか、はたまた絵柄からか「おジャ魔女どれみ」的な「キャラクターが可愛い!!」を感じます。あまり多作品では感じなかったのですが、今更ながら画風におジャ魔女どれみの影響ってあるのかしらーとか思ってみたり。


小学生との恋愛
鈴城先生の作品は「小学生らしい小学生」を書くのが非常に上手いです。4コマ漫画で学生をテーマにした作品は多いですが、どうしても「想像で書く小学生」というのはリアルではなく違和感があるパターンが多いです。実際のところは小学生らしい小学生なのかは分かりませんが、印象論としてね!

鈴城さんが書く小学生ってビジュアル的に透明感があるんですが、一方で結構生々しかったりするのでそれがリアルに感じられるんでしょうね。それだけに、小学生の恋愛がすげー初々しくて可愛い。「ああ、分かるなぁこの背伸び感。」という感想。「何をお前は女子小学生の気持ちを理解したつもりになってるの?」ちゃうねん、小学生気分のことですよ?
小学生と呼応する形で小学生にドキドキしている26歳がすげー可愛いわけですが。本来なら「26歳と小学生の恋愛なんて成立しないし、あんまり期待できないよな。」と思うんですが、他作品の『家族ゲーム』で様々な年齢層のキャラクターの恋愛を書いてるだけに「26歳と小学生もなくはないよな…」と思案の余地を与えてくれるのが魅力的です。

と、いい話にまとめるだけもできますが(…どこがいい話なの?)「鈴城先生の書くロリは至高!! おなかぽっこりバンザイ!!」と叫んでおきますよ。こう「おなかぽっこり感」を理解してる作家さんって凄い素敵だと思います。まぁ、私がおなかぽっこりの女児好きなのはすりーさん特集でも語ってるから今更語らなくてもいいですよね。「どんなお馴染みな趣味だよ」というツッコミを歓迎します。
それから「鈴城先生の書くショタも至高!! 26歳との恋愛バンザイ!!」と叫んでおきますよ。ショタについて語るのは今度の機会に譲るとして、ショタ特集だけで一本書いた友人の文章を紹介するのみにしたいと思います。(http://d.hatena.ne.jp/xiang4ri4kui2/20110308/1299574474)from「酔いどれ眼鏡の漫画居酒屋」より。ここで同テーマと今作品を取り扱っています。



と、ショタを推しておいてなんですが作中に登場する28歳男性の浜路先生が好きです。「我不知」的なスタンスとか。ラムからは「嫌われている」というポジションのようですが、無神経な性格を除けばラムとの絡みが好きなんですよね。なんかホッコリしちゃう。最近男性キャラ好きなんですよね、どんな心境の変化なのかは分かりません。


ドラマCD くすりのマジョラム
イメージ・アルバム
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と、いうわけでドラマCDも発売する『くすりのマジョラム』作品を読んで、気になった方はドラマCDを購入してみるのもいいのではないでしょうか。ドラマCDが出るのに表紙にならない、告知もろくにしない…というまんがタイムきららのブレなさは惚れ惚れします。惚れてまうやろー!! いや、もうちょっと宣伝してよ豪華キャストなんだから。ひよっちだって若林神だっているんだからと思いますが。もう少しプロモーションすればいいのにねー。にゃーにゃー。