あえて一言で言おうっ! 「女装少年はマーベラス!」的4コマ漫画『はじめ×くろす』

もう最後に「お薦めですっ!」で書くの辞めようかと思っています。お薦めじゃないから、というわけではなく「だって、全部お薦めだから書いてるんだもんっ!」てなわけで。可愛く言ってみた。このブログのレビューはすべて愛で成り立っておりますー。いえいっ。今回は色々悩んだのですが、寺本薫先生「はじめ×くろす」特集っ!

榊一は一族の掟で代々一宮家に仕える執事になるために、修行を重ねてきた。そしてついにその日が…と思ったら、女子寮に住む一宮ほのかを警護するため、女装メイドとして付きっきりで警護することになり…。そして女子校に通うことになり…。

まんがライフWINに掲載(連載中)の寺本薫さんの作品である『はじめ×くろす』は知名度は低いイメージはあるものの、絵のレベルも非常に高く可愛らしいキャラクターで平均レベルの非常に高い作品です。同人サークル『UA』としての活躍をご存じの方もおられるのではないでしょうか。では本文っ!


女装少年の素敵さったら!
主人公であるはじめは女子寮に住むほのかお嬢様を警護するため、女装して生活するという逆にもうありがちやーんという設定です。そのはじめがめちゃくちゃ可愛いわけで。「こんなに可愛い子が女の子なわけがない!」と言いたくなりますが、うん、確かに女装男子だから女の子じゃないけど、と屈折した発言。まぁ、なにも間違ってないと思います。
カミングアウトではなくて、これからの文章に関係あることなので書きます。このブログだとあまり語っていませんが、私はショタ好きなのです。ショタの魅力の一つにちょっと中性的で可愛いんだけど、男性的な一面があるということです。ある種のギャップ萌えが可愛さをひきたてます(※明らかに頭がおかしい理屈なので理解できなくて問題ありません。

同じ様な理屈が女装男子にも言えるわけで、はじめの男性的な部分が可愛いっ!! この漫画の楽しみ方は完璧女装男子であるはじめが、男性的な部分を兼ね備え純真無垢であるほのか様のエロさに悶えるところでしょう。「はじめくん男の子なんだね…。いやらしい…。」と、冷たい眼差しで読むと楽しいと思います。
それもはじめがただのスケベ少年ではなく、むしろ普段は誰よりも女装男子でありながらも紳士である部分が、その時々男の子である部分を際立てているのだろうな、と。女装男子でありつつ誰よりも紳士であるはじめは可愛くもカッコいい、そんな魅力ある主人公に仕上がっています。男装回(なんかおかしいぞ)は秀逸っ!

私の一番胸が熱くなったコマ。このコマってはじめがはいてないって解釈でいいですよね(異論は認めません)。男性用下着だなんてロマンのないことないですよねー。ふふふー。理解できる方は私と良い酒が飲めると思います。多分、同じ病気です。


天然ゆるふわ系美少女の素敵さったら!
一方、メインヒロインであるお嬢様でるほのかお嬢様は普通に可愛い。この作品は気の毒なぐらい妙に黒かったり、なにか腹に一物を抱えている方ばかりなので、ほのかお嬢様の曇りのない箱入り娘っぷりは作品の清涼剤です。それにしても天然の箱入り娘ってイイヨネ!!
ほのかお嬢様は裏表がない性格なのが気持ちいい。誰に対しても差別や「嫌い嫌い嫌い」がなくて、その純真さが読んでいる側にも伝わってきます。そんな性格だからこそ、この作品が読んでいて気持ちの良い作品になっているのだと思います。…うん、巨乳だとかガードが弱い部分も含めてね!

この作品の今後にも関わってきそうな気がしますが、深い意味のないはじめの無邪気な好き好きアピールにドキッとしているのが非常に可愛い。このドキッとしているのは百合的な意味なのでしょうか。そうなると「お嬢様は百合っ子!! これはキタ!!」とか大はしゃぎしたくなるのですが。お嬢様が百合っ子となると色々と今後にかかる方向性が不安なので深くは考えないようにします。まぁ、百合っ子という超展開でも全然構わないがなっ!!

なら またいつか見にきたいね
…二人で

星空を二人で見に来ての一言。これは、"はじめという友達"への言葉なのか。
それとも、百合っ子大勝利!なのか! 


NEXT STAGEへの妄想トリュビュート

この恋はきっとうまくはいかない それでも私は−

と、これは作中に登場する漫画家が描く一幕なわけですが。執事×女装男子とかはじまったな!!と思うのですが、どうしてもストーリー上ありえないのが惜しい。女性的で可愛い男の子のプレイとか素敵すぎるじゃないですか。ヤフー!! もういっそ本編じゃなくて同人誌とかでいいから…と思うわけですが。ダメカナー、寺本てんてー…(呼びかけるな。
しかし、性別の壁はないとはいえはじめとほのかにもこの壁はあるわけです。お嬢様と執事という壁、女性と女装男子という壁、ほのかは女性と思っているという事実…この壁は非常に高い壁であり、この壁を乗り越えるのは簡単じゃない!! ということを強く言っておきたい。
現在のはじめはほのかに対してloveに近いlikeを抱いています。それは、はじめが本当に"ほのかお嬢様を好きである"というloveに気づいてしまったときに、はじめて壁の存在を気づくと思います。この壁に気づいたとき、はじめはどうするのでしょうか。まぁ、葛藤で僧侶になってもおかしくないと思います。
まぁ、ゆるふわ4コマだと「でも、はじめさんははじめさんだよね!」と簡単に片付いてしまう可能性もありますが。もしくは「かつてはじめさんという大親友がいたけど、新しく知り合った人も同姓同名で同じ様な雰囲気がする美少年だったよ! やったね!」的な展開。強引だけどなくはない
第三のルートは簡単かつ王道っ、なにも進展しない!! 笑顔でニコッとかして今まで通日常がとりあえず続きますよー的な王道展開。まぁ、それはそれでーってなりますよね。


最後は普通に。この作品は主人公であるはじめ、そしてほのかのやり取りにほっこりします。和やかでまったりとした温かい空間は他に変えがたいものがあります。ところどころで、はじめが一人の人間としてのほのかを大切に思っていることが伝わってくるのがなんとも素敵な一幕。
今回触れていませんが、友人である藍、ほのか大好きっ子の雪というキャラクターもおり非常に魅力的な存在です。ほのかと藍の友情、少し距離のある藍とはじめの友情、理解。いつかはじめと雪が理解しあえる関係が来ることを期待します。この作品で唯一波風たつ不安な存在が雪なだけに。
非常に平均値の高い作品「はじめ×くろす」お薦めですっ!(やっぱり書く。