僕らがGAを好きな理由 / きゆづきさとこ『GA-芸術科アートデザインクラス-』

きんきょうー。ちょっと色々ありまして更新が不定期になっています。今年はこんな感じかも〜…、仕事の都合でイベントにも全然参加できなくて「ガッデム!!」という感じなのですけど…。早いもんで11月なので色々と頑張らないといけませんね、このブログとしては恒例のあれの準備もしないと…。
さて、今回は『GA-芸術科アートデザインクラス-』を新刊4巻も出たことですし語りたいと思います。GAはアニメ化もされて知名度もある程度あると思いますが、どうもGAの魅力って語られてないと思うんですよー!的特集。しかし、4巻も周りに「複数買い? 4冊買うのがデフォでしょ?」的人物が多いこと多いこと。

GAこと「がんばれ、あたしたち!」…ではなく、芸術科アートデザインクラスのゆかいな仲間達のキャンパスライフ!

個人的に「私も好きで、お薦めできる作品」「私は好きだけど、お薦めはできない作品」みたいなカテゴリ分けが個人的にはありますが、GAに関しては圧倒的前者で「全肯定」できる作品です。もはや「これが嫌いなら仕方ない! 解散総選挙だ!」と言えるぐらい、好きな作品です。


イラストオブきゆづきワールドを語ろう
「アニメ2期マダー?」との声も多い当作品ですが、原作はアニメでは表現しきれない「きゆづきさとこのペンタッチ」の癖があります。その癖がきゆづきワールドを構築しているといっても過言ではないでしょう。きらら作家は良くも悪くも背景が簡略化され、シンプルな線が目立つ作家が多い中、きゆづき先生は人物から背景に至るまで独特のペンタッチで"濃い空間"を実現しています。
GAは美術4コマということで『ひだまりスケッチ』『スケッチブック』などと並べて語られることの多い4コマですが、最も美術色の強い4コマは間違いなくGAだと思います。美術を絡めて4コマを作るのも特徴的ですが、その蘊蓄ぶった美術ワールドだけが特徴だとは思いません。それ以上に、きゆづき先生の実力が遺憾なく発揮されるのはシュルレアリスム等現実離れした「空想世界」を描く場面だと思います。
同作者の『棺担ぎのクロ』におけるファンタジー漫画が魅力的なように、きゆづき先生の絵は、ファンタジー世界で遺憾なく発揮される童話のような世界観を作り上げます。GA作品内で登場する如ちゃんの夢の迷宮、ノダちゃんの悪夢、トモカネのバンカラワールド、童話をみんなで作る話…。GAはすぐに現実の中に空想の世界が入り込んでくる。


勿論、空想の世界が魅力的なのは現実の世界にリアル感があるからです。特にカラーにおいて校舎や夏服、青い空、夕焼けが限りなく魅力的に描かれている。あだち充の『H2』を代表とする夏の風景に近いものがあると思います。
その現実と空想の世界を魅力的に作り上げるきゆづきワールドに僕らは魅了されている。現在進行形の彼女たちのスクールライフを象徴するモニュメント。時が過ぎるのが寂しくてしょうがない、というのは全読者の総意ではないでしょうか。日常4コマよ永遠なれ!


何故、GAは飽きないのかを語ろう
GAの魅力は、飽きっぽい私がまったく飽きないところ(すげー主観ですが)。それは毎回美術や美術から発展させて「闇鍋」とか「コスプレ大会」とか「パジャマパーティ」等の個性豊かな話をやってくれるところではないでしょうか。同じ様な話とかオチに収まらないのが単純におもしれーんですよ。
ナミコさんの誕生日会でのノスタルジー、如ちゃんのファッション勉強等、それぞれが出来事を通して色々と思うエピソードも素敵ですが、個人的な注目は虚弱体質サプリ中毒教師サメちゃん先生のほのかな恋心エピソードでしょうか。『日常』もそうですが、教師同士の恋愛って素敵やん? 中村先生と桜井先生どちらを俺は選べばいいのだ…って、日常の話になっとる。


私は個人的に「一番好きな4コマは?」と聞かれたら、迷いつつもGAと答えると思います。まぁ、十分真面目に語ったのであとはキャラの魅力でも語ろうかなぁ、と。なんというか、『ひだまりスケッチ』とかみんな素直ないい子で眩しいじゃないですか。でも、ノダちゃんを筆頭にGAは裏で食べ物に下剤を混ぜてほくそ笑んでいるようないやらしさがあるんですよね。「可愛いだけじゃないのよ。」という小悪魔的子猫ちゃん要素があるというか。まぁ、精神年齢は永遠の小学生みたいなところありますけど。
GAのキモはキャラクターの魅力が大きいです。アニメは声優さんといい、キャラクターの魅力をいかんなく引き出していました。声のイメージとかピッタリですしね。前述したように、塗りとか線は安っぽくて、イマイチ再現できなかったのが残念ではありましたが。一生懸命な天然ボケの如ちゃん、サイボーグだけど遊び心のあるキョージュ、破壊神トモカネ、おっぱいナミコさん、気まぐれ堕天使ノダちゃん。この5人のバランスは4巻の帯の言葉じゃないですが「奇跡」だなぁ、と。

ナミコさんのおっぱいも"奇跡" うん、ファンに石を投げられるね。
私が愛するノダちゃんは、アイマスでいうと伊織ちゃんの自意識過剰とやよいの無邪気さを兼ね備えています。だから、イヤミにならないし、いつだって楽しいし可愛い。こんな可愛いノダちゃんが楽しめるなんて幸せダネ!! 4コマ漫画はいつまでも日常を続けられる。ストーリー漫画では許されないこともできる。永遠の日常を楽しめる、それが4コマ漫画の魅力です。


そして装丁を語ろう
4コマ漫画の単行本というと、カバー裏なんかのおまけが基本ですが、GAはそれ以外も単行本の装丁が面白いのが特徴的です。

きゆづき作品はカラーが独特であり、ある種の「イヌカレー空間」を作っています。リアルからファンタジックまで様々なカラーを作っているとなれば再現したくなるのが人の常。そんなファンの気持ちを分かってか、雑誌掲載時のカラーが全て再現されており、元々きらら系コミックスはちょっとお値段が高いためあまり違和感ない値段になってます。背表紙で「この本高いよ」なんて書いちゃってますけど。
カバー裏も手が込んでおり、表紙の撮影秘話、学校のパンフレットという設定でキャラクターをリアル描写…等、毎回面白いコンセプトで楽しませてくれます。1巻の表紙は白、2巻は茶、3巻は青、4巻は黄を基調と毎回カラフルでアート的な面白さをコミックスの装丁で楽しませてくれます。GAは1冊1冊の満足度が半端ないのはこのような拘りの部分ではないでしょうか。



4巻ではPSPのゲームに登場する作者オリジナルキャラがゲストで登場します。1話限りで大して説明もなく登場して去っていくのが残念。ゲストでは勿体ないくらい可愛いので、もっと留学してくるエピソードとか欲しかったなぁ、と思う限り。GAの5人はもうキャラ立ちが半端ないので、これくらい強烈なキャラクターでないと参入しても埋もれちゃうんですよね。それを証明する材料だったなぁ、と。
しかし、留学生ちゃんが純真無垢で可愛すぎるので誰か美術の勉強と称してヌードデッサンとか白い絵の具をかけるとか筆プレイをする薄い本を書いてくれないでしょうか。きゆづき絵でエロいのを書いてもエロくないけど、この子に関しては別だと思うんだ! 私はなにを熱弁してるのでしょうね!
で、アニメの2期は一体いつになるのでしょうか。この際、留学生ちゃんのエピソードだけのOVAでもいいのよ!!