唯一無比の個性がキラッ☆ ミスマッチアンバランサー『アキタランド・ゴシック』

お久しぶりです。仕事の都合や更新作業とは別件で忙しくなかなか更新が出来ない日々が続いていましたが、月2回更新を目安に復帰していきたいと思っています。最近は色々思うことあり「うにー」となっているのですが、見失わないで頑張っていきましょい、という感じです。ちょっと漫画とかアニメの頻度が減ってたりするけど、根本は変わらんよねーというお話。


今回は個人的には今年の大注目作品『アキタランド・ゴシック』です。色々な4コマ読みの方に注目作を聞くとこの作品を上げる方が非常に多かったです。それにしては単行本発売以降、あまり盛り上がってる印象がなかったため「あれー?」という感じなのですが。だからこそ、アキタランド・ゴシックを語ろう!

ここは北国のとある県。日照時間の少なさとは対照的に、前向きで変わった県民が生活しておりました。ツノの生えた女の子・アキタもその一人。持ち前の理屈っぽさと、子供ならではのポジティブ性で、今日も楽しく過ごしています。

主人公になんでツノが生えてるとか、ツノの医者があるとか、北国=秋田とかその辺全く説明ありません。なんだこれなんだこれ。でもでも、それがアキタランド・ゴシック!!


『アキタランド・ゴシック』のセカイ


私たちの日常へ帰ろう!!

『アキタランド・ゴシック』はきららMAXに顕著である「安定して尖った4コマ」路線を引き継いでいます。この漫画のなにが変なのか。設定、キャラクター、ギャグ、すべてにおいて突拍子なく個性的です。しかし、その一方でひたすら絵話作り共にポップで可愛らしい。この感覚は共に「変な」ギャグ4コマの旗手として一線に立つkashmir、OYSTERが作る世界観と非常に似ています。
さらっと書いてみましたけど、この2人と同じ立ち位置にいる漫画家なんて4コマ漫画家以外でも殆どいません。土塚理弘今井神なんてのは近い部類でしょうか。絵はポップな王道の萌え絵ながら、危ういシュール,ベタなギャグを突き通すなんてのはなかなか成立するものではないです。完成された世界観!
『アキタ〜』に関しては商業誌での初連載であるため、前者の2人ほどの世界観は確立されてないもののそれでも負けずとも劣らない器械の「セカイ」が作り出されています。中世的なファンタジー、近代的なSF、古典的な会話劇、日常的な下世話感…それらの要素をパズルのように合わせて『アキタランド・ゴシック』になっているのです。それらが合わさった全く新しい「日常」を作っているのが凄い!!


ミスマッチアンバランサー

ゲームにおいて死ははじまりでもある

前述しましたが、多くの要素がパズルのように合わさっている中でオーソドックスな4コマになっている理由は、変わった背景があるにもかかわらず、やっていることは至って普通でアクションを起こさないからです。キャラクターは一部ファンタジックですが何もしない。世界が近代化されて身体も機械になるけど何もしない。宇宙人にさらわれるけど何も起こらない。

平然とゾンビがいるけど、特別なことはしないしツッコミも入らない。宇宙人、ゾンビ、死人のフリーマーケット、火吹き竜…SF、ファンタジーと非現実が平気な顔をして現実に介入してくるものの、お気楽な日常のバランスが全く崩れないため「日常4コマ」が平然と続いていきます。そのミスマッチさが面白い。
そのミスマッチさが『アキタランド・ゴシック』の世界観。その世界観は作者の器械氏の作家性から来ているものではないでしょうか。元々器械さんは同人誌等で萌え漫画とは全く異なる猟奇、ホラー的な要素に属するジャンルの漫画を書いていたことから、その要素と萌え要素が合致したことで全く新たな世界観が生まれたのではないでしょうか。


晴れたらポップな萌え4コマ
アンバランスな部分がこの作品のキモではあるものの、キャラクター陣がイキイキとしていて可愛いのが素晴らしい。元々可愛い女の子を書くのは得意な作家さんですが、こんなに4コマ漫画で活きる作家さんだとはおもわんかった。素敵です!! この感じはカヅホさんに近いかもしれません。
ツノの生えている家系に生まれ独自の思考と猟奇的な物を好むアキタ、一見普通だけどアキタ大好きで変態のアサヒ、常識人でツッコミ担当のコマチ、アキタの姉で暴走特急で可愛いお姉ちゃん。この4人のバランスが素晴らしい。コマチちゃんの変態っぷりは神!!
イラスト的には毎回扉絵が凝っていてデザイン的に素晴らしい、とか色々語ることはあるのですが個人的には


お姉ちゃんのヘソ

が神すぎて神すぎて。はぁぁぁ、スパッツヘソ!! 汗!! これだけでご飯3杯は食べられます。ここに至るまでの過程は全く説明する気はありません。あまりエロい部分はないので萌えるポイントとかはあまりないのですが。全体的に安定して可愛いので「ニャホーイ」という気持ちです。ニャホーイ!


と、いうわけで久々の更新でした。ちなみに、更新が遅れた一因である別件に関しては近いうちにお知らせできるんではないかと思います。じゃっ、また次回お会いしましょう。ばいばいはりけーん。