日々961 『レポート ヤッターマン』

あのヤッターマンが実写化という事で観賞してきました。アニメは世代じゃないんで殆ど見たことがありません。新しいのもスルーしました。
それでも「豚もおだてりゃ木に登る」「今週のビックリドッキリメカ」「全国の女子高生の皆さん」など一度は聞いた事があるキラーフレーズは聞いててニヤッときますね。
全体的に原作を理解して作り込まれている印象を受けました。俳優も想像以上の再現具合で特にドロンジョ一味の3人が素晴らしい演技でした。
この3人(特にケンコバ、生瀬さんの喜劇ズ)はしっかり笑わせてくれましたし、見ていて違和感があまりなかった。チョイスが素晴らしい。
前評判が良かったので期待して行きましたが、やはりこの三人の再現度の高さから来ているのでしょうか。フカキョンかわゆす。


ここからは苦言を。正直言うと、私は観賞に堪えれる映画ではなかった。ベタや分かりやすいボケが延々繰り広げられる光景は見ていて苦痛。
ある種、コントの延長線上でしかないので見ていて苦痛なんですよ。金をかけるだけかけた悪いお遊び。とんねるずの「仮面ノリダー」の映画化に近い。
ヤッターワンで移動する二人に新聞紙が飛んできて引っかかったり、もう一人乗ってるけど後ろに捕まるだけで凄い大変そう」とか移動シーン延々続くし。
「最後にヒロインと別れる時も巨大なアルプスをスカートで登山して降りていく」とか、堂々とやられても困るねん。笑うどころか冷めるねん。
バトルにしても、ヤッターマンはお約束の応酬を見せるのみのドラマですので、さすがにこれが1時間半も続かれると飽きます。


とってつけたような恋愛描写が本当に観ていて厳しい。ガンちゃんはアホだけど、リアルでやられるとタダの頭弱い子ですよ。
2号との絆も分かんないから、キスして好きだから…なに? おまいはヒロインを押しのけて際どい太股を舌で愛撫しておったであろう。
そんな際どい行為をしているのにドロンジョ様とはキスしただけで意識しあうんかい! 「お前とはこんな形で決着をつけたくないだけ」と言い助けるとか…もう…。
こんな台詞を平気で言う辺りがベタすぎてこういう所が観ていて辛いのー。観賞に堪えないのー。あと、2号の福田沙紀さんの華の無さが気になりますね。


久しぶりに映画を見ていて「ああ、映画を観るってこんなに辛いんだっけ…」と思ってしまったよ。星二つでも甘甘な作品でした。
これが面白い、という人を別に否定はしません。『クレヨンしんちゃん 金矛の勇者』よりは面白いと思いますよ、ギリギリ。
三池監督らしいんじゃないですか、悪い方向で。親父ギャグとえげつない下ネタを随所に入れすぎ。チンコとか2号さんとか。酷すぎるよ。


でも、原作しってるひとにはちょ→オススメ☆ しょぅくんもノリノリだしケンコバもおもろ→ へんてこなメカもぃっぱぃでててさいこ→☆
同じ地獄を見るならドラゴンボールで地獄を見れば良かったかも。でも浜崎あゆみの歌とか聞きたくないしなー。
それと比べたら、ヤッターマンのエンディング(嵐「Believe」)は大名曲。すさまじくカッコいい。本当はアニメ曲が良かったけどね。