漫画な話140 『マンタリテ(武井宏之)』

私の青春時代を駆け抜けた作品もついに終幕。やっぱり『ダイの大冒険』『封神演義』『シャーマンキング』がジャンプの青春。勿論、私のジャンプ黄金時代は『スラムダンク』とか『ろくでなしブルース』の時代のジャンプの前後ですよ。後も『ヒカルの碁』とか『真島くん』も大好きだったし。

無事真・完結をした『シャーマンキング』の最終公式ガイドブックである本作は、2話の書き下ろしと『シャーマンファイト2000』の公式ガイドブックという構成になっている。
それに加えておまけとして、魂原色図鑑を網羅したポスターと使いようがない謎のキャラクターシールのおまけ付き。添付する形ならポスターは使えたんだけどなー。残念。
2話といっても、1話は本編の後日談でガイドブックの宣伝(もう1話の書き下ろしへの伏線になってはいるが)、もう1つの方がメインの短編『シャーマンキング フラワーズ〜花の時代〜』の第一話「あざなわるもの」が収録されている。
「シャーマンファイト2000」のガイドについてはジャンプらしく企画で埋められているが、武井監修(で、あると思われる)中身を掘り下げる参加者インタビューや短編小説がとても良い出来。
どうしてもジャンプのファンブック系統はくだらない企画や作者が関与したとは思えない駄文で埋まっている事が多いが、今作品についてはその杞憂は殆どない。むしろ良いテンション。
武井宏之へのラストインタビューと合わせて本編で語ることの出来なかった部分の補完が出来ていて読み応えがある。『The Last Words』の再録はなし。プレミア感上がるねぇ。


原色魂図鑑も書き下ろしで収録している。予想を遙かに上回る数で驚きだ。ウルティモと同時進行であった事を考えると「化物か!」と言わんばかりの書き下ろし量。
ファン内でも議論をもたらした「ラザホーは男の子なのか?」問題もついに解決。残念ながら聖少女・アイアンメイデンジャンヌ様の大人ver絵の書き下ろしはなし。
是非インタビュー内で言っていた「画集」を求めたい所。でも400Pカラーだと6000円ぐらいしちゃいそうじゃね? それかなり購買層限定されね? 続報に期待した所。
「秋に展開がなにかある」という話でしたが、さすがに武井先生の執筆量には限界があると思いますのでOVAとかガレキさんでしょうか。とりあえず、楽しみですね。


ほ・そ・く。本編では何故か名前が出されていないが、インタビュー内にある漫画家さんとは一部では周知の通りゲーム雑誌はファミ通であり、桜玉吉氏の事である。『しあわせのかたち』内ではアシスタント・ムームーの亀ちゃんとして本編にも登場している。玉吉先生も作品内で「ジャンプでバリバリの子がいる」と書かれている。


『花の時代』は非常に読み応え深し。花が13歳ですので後日談から大体8年後の話。ちなみに、蓮の息子がホームステイに来ますが7歳になってます。
後日談では登場のなかった花組の仲居verも登場。あまり三人とも変わってません。一番変わったのはたまお…。武井先生は可愛い、から美人まで画力が幅広くなってます。
以前の感想でもたまおの感想が長いように私はたまお好き! 今回の「花の時代」での見所も、出雲での再修行を終えたたまおの女将完全体だと思うのです。
それぐらいたまおの美人っぷりは異常(サティさんクラスですよ!)。神クラスになるまでの「ヤンデレ不良時代」のお披露目が一番のサプライズですね。に、しても花組と花をいびってる様子は怖すぎるよ。それを汗一つかかずに止めている竜も凄い。たまおを嫁に貰えるのは竜しか無理と思ったり。うん、竜とたまお好きなんだ。イェイ。


まぁ、「武井、ここで未完か!」という釣りがありますが。三代目アンナちゃんの可愛さを愛でつつ、ウルティモを読んで次の展開を老後まで待ちましょう。