佐渡川準『ハンザスカイ』が面白いのはサブキャラが魅力的だから。大谷さんマジ可愛い!

ハンザスカイ 3 (少年チャンピオン・コミックス)

ハンザスカイ 3 (少年チャンピオン・コミックス)

連載開始時は地味な印象だった『ハンザスカイ』ですが、最近はカラーもありーの連載が順調な印象です。
初期の空手を行なうまでから藤木の扱きは読んでいて盛り上がりに欠ける部分もありましたが、それ以降はバトルシーン多めで格闘漫画らしくなってきました。
その一方で空手のルールの把握が難しいため「どゆこと?」「ルールわかんねぇよぉぉ!」という声も多いですが、スピード感ある絵のおかげで気持ちよく読めることができていると思います。
ハンザスカイ』は荒々しい不良である半座が成長していく様子が爽快ですが、それを支えてるのはサブキャラクターだと思います。今回は3巻の感想を書くとともに、今回はサブキャラクターを語りたいと思います。あ、番場はメインです。


野田"地味"
半座のクラスメイトで藤木の後輩。
試合シーンが書かれるたびにノーポイントで膝をついているのが特徴。ですが、そんな男でも(他にキャラが立っている男がいないとはいえ)団体戦のメンバーに入ってることから、他に経験者を差し置いてるのでそこそこ強いのでしょうか。

私は野田こそが『ハンザスカイ』にとって重要なキャラなのではないかと思っています。1巻を読んでいると弱いからこそ空手をはじめた様子が伺えます。元々強い半座とは根本的に違います。

藤木が不良を嫌う理由と野田もなにか関連があるかも? 今後、これが伏線ならばおいおいテーマになってくるのではないでしょうか。


今後、努力をしても越えられない壁をどう乗り越えるのか。そこに注目です。そういった精神との葛藤こそ『ハンザスカイ』の真骨頂なのではないでしょうか。

「弱いキャラが男を見せる!!」ポップ君を筆頭に漫画では一番熱い部分ではないでしょうか。今は半座の努力しか見えませんが、今後野田が男を見せる時がくると思います。死なない程度に頑張れ野田!!

ちなみに、3巻でもストレート負け。藤木、番馬、大谷&財前と裏表紙を飾っていますが野田はいつ裏表紙になるのでしょうか。私は4巻以降は佐倉or青柳or峰岸あたりを睨んでいます。あれ、野田は…。


大谷先輩"役どころが分からないけど可愛いボーイッシュな先輩"
藤木のクラスメイト(と、思われる。)である女子部員の一人。なかなかスタイルが良いと思われます。

藤木、佐倉、の次に位置する第三のヒロイン。8話で初登場、名前もその時に出ています。
リーチも長いので試合シーンを見てみたいですが、やんどころのない事情で女性の試合シーンは書かれないのが残念。

大谷さんはとにかく可愛い。ZINの特典ではお弁当を食べていますが、これは手作り弁当…。大谷さんは家庭的っ!

書き下ろしではメガネですよ、メガネ。これからも解説キャラとして活躍するんでしょうね、楽しみです。

心配する大谷さん。

蓮城の監督と話している半座を見てパニックになる大谷さん。極萌えです。

胸の隙間に浪漫を感じます。最も色気があるキャラでしょう。


財前先輩"空間を使ったカウンター使い"
空手部の初代部員の一人で「上手いことを言う」先輩。おそらく、永遠の副将。

相手の技が自分に届くかのみを見ているためフェイントに引っかからない能力者。
いぶし銀のざんぎり頭、渋くて強いのにギャグキャラ、作中で一、二を争う私が大好きなキャラです。

問題は「上手いことを言う」以外にろくにないこと。今後まともに会話することがあるのかが気になります。

初代部員の一人にもかかわらず初登場時は完全にモブなのも気になります。

ちなみに、名前が出たのは9話で大谷先輩より後です。重要なポジションのはずですが。

大谷さんがなんかラブ臭を放っているのは気のせいでしょうか。財前も大谷さんも俺の嫁なのに…。

3巻では以前破った相手と戦い、"当るフェイント"という技で、フェイントを見破られる技に弱点を見つけられる結果に。

ですが、財前もこれをバネにもっと強くなるでしょう。期待です。


青柳部長"巨塔"

部長。リーチの長い足から繰り出される蹴り技は現時点で最強。
…あれ、この人前作にもいたような。ヒーローの格好してたような。ウォーゼルと似すぎというツッコミは却下でしょうか。
ヴォーゼルは終始飄々としていましたが、青柳も普段は似たタイプです。ですが、今回の練習試合ではまた違った一面が見れました。

誰よりも"熱い" カッコいい…。カッコいいよ、青柳さん! この人が味方で良かった!!
番馬も財前もそうですが、試合描写が書かれるたびにキャラの魅力が増している気がします。

3巻での部長対決は作品内でも最高の名勝負です。
選手を喩える言葉が匠です。大将対決などは"殺人蜂""巨塔"など特徴的なキャッチフレーズがついています。なんかワクワクしてきますね。
メインである半座を支えるサブが魅力だから面白い。そのサブにそれぞれドラマがある。そのドラマがどう描かれるか、これからが楽しみ。
荒々しい佐渡川先生の絵柄と、ポップでどこか可愛らしい絵柄がマッチしていて他にはない格闘漫画になっていると思います。3巻ならまだまだ序盤ですし、チャンピオン漫画はここから面白くなるのが伝統的っ!!