この日常が凄い! 漫画家さんの日記漫画10選

漫画家さんが書く日記漫画というのは本業の漫画を書くついでに(本業の人もいる)書いているタイプが多いです。全ての漫画家さんに共通しているのは「ネタ出しに苦労している様子が見える」ということでしょう。
その漫画家さんの生のギリギリ具合というのはたまらなく面白い。そこで、今回は日記漫画10選特集です。(今回紹介している漫画は「レポート漫画」という漫画に属する物も一部あります。)ただし、日記漫画というとお約束のように皆さん特集する『失踪日記』はありません。あ、あと『監督不行届』もありません。


ここ10年分のヒロシ。 (ドラゴンコミックス)

ここ10年分のヒロシ。 (ドラゴンコミックス)

漫画家・田丸ヒロシの「漫画家らしいんだか、漫画家らしくないんだか分からない」謎のニッチな日常を描く。に、してもここまでホモの匂いがする日記漫画は他にないだろう(半裸の男性率が異常に高いんですが…。)ちんちん見せすぎです。とにかく「さいとう」に集まる面々がおかしすぎる。特にジョニーの話は傑作で嘘話が面白すぎるが、それに劣らず周りの人間がおかしい。俺もお姉さんにいやらしいことされたい!
メガネ居酒屋委員長で酒をかっくらったり、サイン会でオナホール差し入れを禁止する自演書き込みをする田丸さんの行動が悲しくも笑える。オナホールを差し入れられる漫画家は田丸先生だけ!(多分)
Dr.モローのリッチな生活G 2巻 (GUM COMICS)

Dr.モローのリッチな生活G 2巻 (GUM COMICS)

コミケ漫画でもお馴染みのDr.モローさんの日記漫画。キングオブ日記漫画と呼ぶに相応しいほど日記漫画に徹している。「漫画みたいだな」ということを体現するような生活を送っている。帯の「この漫画を読んでもオタクにはそれ程詳しくなれません。」という文字が酷すぎる。個人的には最もお薦めなライト日記漫画。あ、コミケ参戦期が毎年あるのでコミケ備忘録として良いかもしれません。
カラスヤサトシ(5) (アフタヌーンKC)

カラスヤサトシ(5) (アフタヌーンKC)

漫画家・カラスヤサトシの日常系4コマ漫画。お題に答える形式で日常を浮き彫りにする。貧乏漫画家でありくだらないことを全力でやる漫画が初期は目立ったが、巻数が進むにつれ余裕や仕事上の忙しさが介間見えてくる。あげくのはてに作者がそれを指摘されて逆ギレする、という回まで登場する。スーパーで流れる自社歌で涙する回、昔食べた激辛カレーの店に再会する回など、「あるあ…、ねーよww」的な日常が楽しい。
幽玄漫玉日記 (6) (Beam comix)

幽玄漫玉日記 (6) (Beam comix)

元祖日記漫画とも呼べる最強の日記漫画。ファミ通で連載された『しあわせのかたち』にはじまり、『防衛』『幽玄』『御緩』とシリーズが進むごとに漫画として、作者としての壊れっぷりは加速度を増す。ビームの編集長として名高いO村編集長の出世作(?)でもあり名物編集者が多数登場するのも特徴。
『防衛』では雪山で遭難し自分の掲載紙を燃やし、『幽玄』では鬱になり自社株に手を出し、『御緩』では自分の家の購入、色恋沙汰などを臆面もなく描いている。全てのシリーズが現在も入手可能であるため『防衛』シリーズから読んでみてはどうでしょう。ただし、漫画としての面白さは『幽玄』シリーズがピークです。桜玉吉愛好家だけは『御緩』に手を出せばいいんじゃないでしょうか。…、いい加減続編書いてくれませんかね、玉吉さん。私は待たされっぱなしですよ。
おさんぽ大王4 (ビームコミックス文庫)

おさんぽ大王4 (ビームコミックス文庫)

レポート漫画でありながら取材拒否をして近場で済ましたり過去の思い出で済ます反則漫画。ただのレポート漫画ではなく、須藤真澄の偏屈な部分やアホな部分が存分に出ていて最高に面白い。自宅に水族館を作る妄想をして出口がないから家から出られなくなって悲鳴をあげたり、盆踊りが好きだから大阪まで行ったり。アウトドア引きこもり漫画家の生き様を見よっ!!(また須藤先生には日記漫画書いてほしいなぁ…。)
とりぱん(10) (ワイドKC)

とりぱん(10) (ワイドKC)

とり! とり! とり! ひたすら作者と鳥との格闘の日々を描く。その内容のみで10巻続いたのも凄いが、単調になりすぎず、飽きを感じさせないから面白い。老後にゆっくり読みたい作品。モーニングはこういう作品があるから凄い。
楽屋裏 (3) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

楽屋裏 (3) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

ひたすら編集者と格闘する日々。日記漫画の中でも壊れっぷりが半端ない。全てを拒否した結果できる日記漫画。ぐり子先生のキャラが半端ない。最も作者のキャラが立っている日記漫画ではないだろうか。化物の一言。編集者が剣道着を着ている自画像を描くのは魔神ぐり子先生だけ!!
つれづれなるママ本 (バンブー・コミックス)

つれづれなるママ本 (バンブー・コミックス)

これに関しては子育て漫画であり、日記漫画とは少し異なる分野になるかもしれません。ただ、佐藤両々の出産前後の日常がたまらなく面白い。子育て漫画特有の大変さも描かれていますが、それ以上に両々先生の我が侭っぷりが楽しい。子供が阪神のムーアにはまったり、プリキュアの衣装を買ってあげたり…。子育てって楽しそう!と思える一冊。
カオスだもんね! PLUS 2 (電撃コミックス EX 136-2)

カオスだもんね! PLUS 2 (電撃コミックス EX 136-2)

レポート漫画。手を出す題材が謎すぎて面白い。ガンダムネタに走りすぎる傾向はあるもののキャラクター化している登場人物の行動は呆れるばかり。身近な題材も扱っており単純に読んでいて楽しい。名物編集者のアカザーさんとシャクライさんの漫才的掛け合いはもはや伝統芸。
よりぬき水爆さん (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

よりぬき水爆さん (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

作中に登場する『日なたの窓にあこがれて』は道満先生の傑作。「液汁先生!」と思わず叫びたくなること間違いなし。いや、嘘ですけど。okama先生が鎌倉でちんこ丸出しにする回とか面白いよっ!!