まんがタイムきららの話をしよう-最近のきららからミラクまで-

今回は意外と扱っていなかったテーマだった「まんがタイムきらら」の話をガッツリしたいと思います(今後シリーズ化しそうではありますが…)。一応、予備知識のために説明しますと「まんがタイムきらら」は萌え系4コマ雑誌です。

まんがタイムきらら…本家。『けいおん!』が連載されており、連載終了後も『あっちこっち』『ゆゆ式』等実力派の作品が並ぶ。時々単発の変なゲスト作家を呼ぶ。無印なんて呼ばれる。
まんがタイムきららCaratAチャンネルがアニメ化。『ひだまりスケッチ』『GA』とアニメ化作品が連載され、現在最も平均レベルが高いであろうきららレーベル雑誌。時々単発の微妙なゲスト作家を呼ぶ。
まんがタイムきららMAX…過去には『かなめも』がアニメ化。アクの強い作品が並んでいる印象がある。「70ページぐらいまでは面白い」に定評がある。よく単発の微妙なゲスト作家を呼ぶ。
まんがタイムきららフォワード…『夢食いメリー』がアニメ化。唯一のストーリー漫画雑誌。「なんで4コマ作家がストーリー書くの? なんできららレーベルなの?」とか言わないでください。禁則事項です。

と、まぁ、知らない方への簡単な説明です。そもそもきららレーベルというのはまんがタイムレーベルというのがあってだな、ファミリー誌と萌え系4コマ雑誌との解脱がこの世の…(長くなるから省略)


今月号のまんがタイムきららでは、おそらく「まんがタイムきらら」の歴史の中でも重要な作品だと思われる『うぃずりず』と『境界線上のリンボ』が完結しました。

境界線上のリンボ (1) (まんがタイムKRコミックス)

境界線上のリンボ (1) (まんがタイムKRコミックス)

『境界線上のリンボ』は4コマオブザイヤー2010にもノミネートされましたが、絵の雰囲気や作風から新しい4コマのファンタジーワールドを切り開く作品でした。(ただ、4コマ誌で扱うには壮大すぎるような、ある種の身の丈に合わない大きなテーマを扱ってしまった印象がありますが…。)安定して大団円を迎えたなぁ、という感想の最終回でした。
うぃずりず (2) (まんがタイムKRコミックス)

うぃずりず (2) (まんがタイムKRコミックス)

うぃずりず』は全5巻になる秀作でした。外国人でありつつオヤジ臭いリズちゃんの学園生活は非常に面白かったです。4コマ漫画の中でも相当幸せな結末を迎えたのではないでしょうか。お爺ちゃんのキャラクター、時折のシリアスな話といい「名作」と呼べる4コマ漫画でした。長期連載なのに大御所感ゼロなのはご愛敬。


最近のきらら各誌はアニメ化作品を軸に回すという手法を取っているので(MAXはアニメ化が打ち止め感あるのでなんとも、ですが。)きららは『けいおん!』で数年もたしただけに、現時点でアニメ化がないので持てあましている感があります。
ゆゆ式』『あっちこっち』『天然あるみゅーむ!』でローテしていくようなので、この3作品のどれかがアニメ化する可能性はありそうですが(逆に大穴好きなので「うちのざしきわらし」とかがアニメ化する可能性もなきにしもあらず?)今後に期待です。


と、いうわけで春に創刊される新雑誌である「まんがタイムきららミラク」のお話でも(ドンドンパフパフ)えー、「まんがタイムきららミラク(miracle)」の創刊は楽しみにしています。まだ一枚絵の情報のみなので「月刊なのか、隔月なのか、季刊なのか、特別増刊号なのか」というのはさっぱり分からない状態ですけど。まぁ、順当にいけば書く月刊になるのではないかと思われます。まぁ、春予定と言いつつ、夏になるのでしょうけど。
根強いファンの人気がありつつも休刊した『コミックエール!』(2007年5月創刊、2009年5月休刊)、その流れを引き継いだ根強いアンチの人気がありつつも死亡した『コミックギア』を考えれば新雑誌が出来るのは必然であり「ようやくか!」と考えるべきですね。(と、言いつつもギアの死亡からは時間が経ちすぎですし、同じ流れでは考えられませんが)


では、私的な結論を。ぶっちゃけ新しい雑誌を作るなら無印、Carat、MAX、フォワードを強化したらどうですか?と思うわけですが。どのきららグループの雑誌にも言えることですが、実力派とそれ以外の差(私的な目線です。)がありすぎだと思うんですよね。むしろ合併したらどうなのと思うぐらいなんですけど。
勿論、この雑誌冬の時代に新しい挑戦が出来るのは素晴らしいことです。おそらくですが、『かみさまのいうとおり!』が大団円を迎えそうな湖西晶さんや『けいおん!』のかきふらい先生等、実力派の作家と新人を織り交ぜた従来通りの雑誌になるのではないでしょうか。「きららレーベル」外の実力派を連れてきてくれることを期待したいところ。
(ラブリーの例のように、4コマ作家の枠に拘らず新規の実力派作家完全なる"変化"に挑戦する可能性もありますが。まぁ、ラブリーの挑戦は例外の中の例外の気もします。ただ、レーベル外の実力派を中心に構成する内容をきららレーベルで出来るのであれば、かなりのキラーコンテンツになると思います。)
さすがに新人の中の新人を中心にするような竹槍で戦場に突っ込むような真似は控えてほしいところです。「もっと自由に4コマを」というキャッチフレーズですがあまり期待はしていません。学園百合4コマ以外を中心に添えてさえくれれば…。もう百合系学園漫画はよっぽどの個性がないと埋もれるだけです。ムダムダァ!!


ち・な・み・に。私が一番コミックス化を楽しみにしてるのは『少女公団アパートメント』です。