らぶこめでぃー4コマ『あっちこっち』から『まんがタイムきらら』よもやま話

4コマ誌は「細分化されすぎてて全てを把握するのは難しい」とか思う部分もあります。それぞれ雑誌事にテーマやカラーはあるんですけどね。私も全ての雑誌に目を通してるわけではないので、その違いは語れないですけど。10程度の4コマ誌全て購読してる人もいるから凄いよなぁ…と思うばかりです。濡れるっ! それはそうと、今回はラブコメ4コマ『あっちこっち』特集です。あ、あときららのドラマCDの話とか色々。

素直になれないツンデレっ娘つみきさん、乙女心にはてんで鈍感な伊御さん。そんな二人の恋愛には発展しないちょっとらぶ〜?な日常を尻目に天然ボケっ娘やらトラブルメーカーも一緒になって今日も大騒ぎ!

『あっちこっち』は帯が良いんですよね! 帯のコメントが秀逸すぎるのでご紹介。

1巻
ツンデレだから、恋は複雑。
2巻
不器用だから、恋は暴走。

3巻が購入したはずなのに行方不明なので捜索中です。多分、じっくり探せばあるはずなんですけど。途中で『以下略』を発掘して読んでしまったので諦めました。『以下略』面白いねっ!


男性キャラの存在を考えよう

プリクラを一緒に撮るだけでこれですよ…。小学生の恋愛のような、つみきさんと伊御さんのらぶ〜?な様子はほほえましいです。素直になれないツンデレっぷりを発揮するつみきさん、それを受け流す伊御さんの朴念仁っぷりがイヤミにならないから読んでいて微笑ましいです。まぁいい加減伊御さんも気づいてるだろって場面もありますけど。
さてここでクエスチョン、あなたはきらら漫画で男性キャラが何人思いつきますか? 某ドージンワーク以外で何人思いつきますか? はい、殆ど思いつきませんね。
まんがタイムきらら」系列は「女性同士の擬似百合的きゃっきゃうふふ」がテーマになっています。ただ、明言してるわけじゃないので私が勝手にそう思ってるだけですが、間違ってはいないでしょう。一部、ちょっと毛色の違う作品もちらほら見えますが基本的にとにかく男性が出てきません。舞台が女子校の場合もありますけど、それ以前に共学なのか女子校なのかすら分からない場合もありますが。当然ながら男子校が舞台の作品はないです。
そんな「恋愛なんていらねぇよ、夏」もとい「男キャラなんていらねぇよ、夏」が基本論となっている中、この作品は男性がメインキャラとして存在していることが他の作品との差別化できている部分であり、なによりのアドバンテージだと思います。魅力ある男性キャラクターの存在ってスゴい! ただ、等身が低いことや作風も影響してか恋愛感が中学生チックなのは良い部分なのか悪い部分なのか…。個人的にはちょっと物足りない部分はありますけど。
だって、男の部屋に行くのにまったくエロい要素がないんだぜ!? 
だって、一緒に海に行くのにエロい要素がないんだぜ!?

だって、男二人、女三人で一緒に旅行に行くのにエロい要素がないんだぜ!?
「お前どんだけ欲しがるねん」とつっこみをいれられても仕方がありませんが、少しは欲しいよなぁ…と思うのも事実。まぁ、こんだけほんわかした絵でガチエロ話されても困るけど。この作品の場合胸チラが限界な罠。

この漫画最大のセクシーカット。これはこれでいいものだ。
きらら読者は「女性だらけのきゃっきゃうふふユートピア感」を求めているからこそ、たとえ男性がいたとしても「友情以上恋愛未満感」が丁度いいのではないでしょうか。きらら読者は特別恋愛を求めてないんですよね。女の子の可愛い姿を見れれば一番だから。郷には入り郷に従え、というわけでその距離感を楽しむのがベストな選択だと思います。
逆に微妙な距離感を体現しているきららの恋愛系4コマは『CIRCLEさーくる』だよなー…と。それでも、恋愛はあくまでおまけ的扱い。4コマの恋愛って、どれもだらだら種まきして最後に刈るって感じですよね。そうじゃないと話が終わっちゃうからなんでしょうjけど。あ、今一番盛り上がってる恋愛漫画はなまる幼稚園ですよね。もうハーレム展開になっちゃえばいいと思います。うひょぉ!!


きらら系列のドラマCDの謎

当作品はドラマCDの第三弾が来月発売されます。「え、第三弾が出るほど人気ある作品なの?」と思う方も多いのではないでしょうか。根本的な問題として、ぶっちゃけドラマCDのプロモーションが弱すぎると思います。きらら作品のドラマCDは先日発売された『くすりのマジョラム』もそうですが、声優は豪華なのにろくに宣伝をしないのが勿体なすぎると思うんですが。ひよっちとかちわちわとか杉田智和とか杉田智和とか杉田智和とか起用しているのに…。
きらら系列でドラマCD化された作品はどれもエース級の作品です。現在もきらら系列冊子で連載が続いている作品だと以下の作品があります。どれも雑誌の看板と呼べる作品であり文句なしに表紙を飾れる作品です(地味だけど人気作的作品もありますが)

『かみさまのいうとおり!』 - 発売日:2006年4月21日
棺担ぎのクロ。〜懐中旅話〜』 - 発売日:2007年7月25日
『あっちこっち』
発売日:2009年3月25日
発売日:2010年3月25日
発売日:2011年夏<発売予定>
落花流水』 - 発売日:2009年3月25日
トランジスタ・ティーセット〜電気街路図〜』 - 発売日:2009年11月26日
まーぶるインスパイア』 - 発売日:2010年2月27日

現在は連載が終了した『ふおんコネクト』『S線上のテナ』等雑誌のエース級作品であり「アニメ化あるんじゃね?」クラスの作品が並んでいることから誰もがアニメ化を期待していた作品です。まぁ、もはや逆にめんま知ってるよ。きらら作品ってドラマCDになるとアニメ化されないんでしょ。」めんまときらら読者に言われる始末ですけど。(※めんまは言ってません。)最近は『けいおん!』『かなめも』等きららの中でも意外性のある無印作品がアニメ化される傾向が多いため「ドラマCD=アニメ化死亡フラグ」みたいなところがあります。
アニメ化がそんなに簡単ではないのは分かりますが、他会社のドラマCDはアニメ化へのステップみたいな部分があるのに「どーしてきららだけ死亡フラグになってしまうん?」と思う部分がどうしてもあります。たとえ声優が豪華でもそれ程売り上げているとも思えないので作者と編集者、そして作品のファンへのご褒美みたいな部分しかないのかなぁ…と。でも、第三弾とか出るんだから好評なんでしょうねー。あ、答えとかないんで。多分あっても禁則事項


この日常が永遠に続けばいいのにな
『あっちこっち』の作品的魅力は「楽しい日常」に尽きます。ある種の『みつどもえ』的な発展のない終わらない日常。以前別記事でも書きましたが「日常っていいよなぁ…、永遠に続けばいいのにな…。」的日常作品はたまりませんね。  

きららは「オリジナリティという個性を手にしたら勝利!」的部分がありますが、当作品はデフォルメした絵、4コマならではのリズム感、漫画ならではの突如始まる缶蹴り大会等のイベント等、きららの中でも立場を確固たる物にした作品の代表格です。このリズム感はきらら作品でも最強の域に達している気がします。
そのリズム感を形成するキャラクターバランスが素晴らしいんですよね。ツンデレつみきさん、朴念仁伊御さん。それを見守り時に大はしゃぎするトラブルメーカー真宵、榊。そしてそのらぶ〜な様子を眺めて鼻血を出す姫ちゃん。恋愛に発展しない「学生時代の友達関係的ノスタルジー」が感じられて心地よいです。


今回は作品以外の部分で語ることが多かった気がしますが、『あっちこっち』はおそらくきらら系列でも5本の指に入る人気作品なのではないかと思います。5本の指は言い過ぎだったとしても非アニメ化作品の中では相当人気の高い作品ではないでしょうか。4コマ好きには常識的扱いの領域ですが、4コマスキスキスー以外の方には知名度が低いというギャップが生まれている気がするのでお薦めです!!と声を大にして言っておきたいと思います。