それなりに最新作!「食は素晴らしいものだ。」この食漫画がおすすめ5選!! 

10月から東京に異動するため、引っ越しの準備に追われています。ちょっと更新が滞っていますが、徐々に復帰していく予定ですのでよろしくお願いします。もちろん、色々と準備はしてますよ。はい。
今回は最近流行の食漫画について私のおすすめを書きたいと思います。まぁ、多分ほとんど話題にも上がらないで過ぎ去っていきそうな作品も含めて。メジャーな作品以外にだって面白い食漫画はあるぞー!というお話。


主人公は、自分自身を「三国志」の名軍師・諸葛亮孔明になぞらえ、様々な戦略を繰り出す!! 攻める相手は、料理。おでん、もつ焼、寿司、蕎麦、とんかつ、餃子、焼肉、弁当などなど、私たち一般人が日常的に食べているメニューがズラリ。だからこそ、面白い!! 様々な店で繰り出される陣形!! 店を訪れる客との真剣勝負!! このこだわり、この緻密さ!! 一度読めば皆、軍師の気持ちになること間違いなし!! これぞまさに、エンターテインメント・グルメ漫画である!!!

グルメ漫画でお馴染みの久住さん、ほぼ最新作。孤独のグルメに比べると食へのストイックさが足りず途中でコスプレをしたりとバラエティー的な部分があり「ふざけるんじゃない…。食はもっと…」と思い違和感があるが、この主人公である本郷のバラエティー感がだんだんと癖になる。これがとにかく面白い。現在2巻まで出ているが、1巻は近場でライバルの力石と戦う地元編、2巻は遠征中心の遠征編。バラエティー要素が強いため「ここはここの店だな」的な感覚は薄いのが残念だが、孤独のグルメとの差別化がここにあり面白い。このダメさ加減が癖になる。


口福三昧(1) (KCデラックス)
ラズウェル 細木
講談社 (2013-06-19)

食材にまつわる素朴な疑問や、へえ〜と驚く“食の実験”などの短編漫画を多数収録。ささっと作れるおつまみレシピも併せて紹介。

ラズウェル細木といえば創作系の食漫画でお馴染みだが、この作品は作者本人が食を語るエッセイ漫画。ふぐ、たい焼き、すき焼き、B級グルメ、おもち、刺身、お酒、お菓子…幅広いジャンルの食に対してうんちくを挟みつつ語っており、作者の実体験も豊富で面白い。私が食漫画が好きなのはその体験を追随できるところに面白さがある。野球選手にはなれなくても、おいしい物なら食べに行ける。その理念を具現化してくれている、そんな面白さがある。


うどん大好き漫画家寺島令子が「打ち立てのうどんが食べたい!」そんな些細なきっかけからうどんを生地から作ることに…!? しかしながら野望はそれだけでは終わらなかった!! 汗と涙と苦労が入りまじった何でも作るモノづくりコミック。

この作品が話題になってるのを見たことないんですけど、めっちゃくちゃ面白いです。うどんを作るからスタートしてどんどん畜産とかエスカレートしていくのが面白い。ここまで農業でもなく、畜産等で「作って、食べる」を突き詰めた漫画はあまりないと思う。「作ってモテよう!!」という分かりやすいコンセプトからスタートして全くモテる様子がないのが読了感が爽やか。「作りたい!」でも「食べたい!」が目的でもなくて、「作って食べたい!」と二つが合わさっての欲求でとにかく楽しそうでおいしそう。そうだよねぇ、ああいうソーセージとか鶏を丸ごと焼くとかやってみたいよねー。そういうのって楽しそう!と思わせてくれる食漫画。



カレー愛好家のカラスヤと担当編集がおいしいカレーを求めて奔走するグルメエッセイ「カラスヤサトシの日本びっくりカレー」の第2弾。カレー研究家でDJのスパイシー丸山との和カレーレシピ対談「もし平安時代にカレーがあったら」も収録。

前作びっくりカレーの続編。前作は「入門編」という感じで、前作も濃かったのが更に濃くなってます。以前にもこの作品の特集で書きましたが、この作品はやっぱりカレー大好きカラスヤサトシと編集熊Gさんの関係性がとにかく面白い。他の作品だとカラスヤ&編集者だとツッコミとか嫌悪感があるんですけど、この作品に関しては二人とも「カレーが好き」という部分で共通していて、閉店するカレー屋に行ったりカレーに関すること満載。相変わらずのカレー好きが伝わってきて清々しいです。特別誰も紹介しないしメジャーにもならないだろうけど、愛おしい作品です。


ステーキを下町で
ステーキを下町で
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平松 洋子 谷口 ジロー
文藝春秋
売り上げランキング: 148,696

食をめぐる痛快エッセイ、今回は地方へも足を伸ばし、帯広の豚丼三陸うに弁当、京都のあんかけうどんに沖縄そばまで、一気食い!─

ちょっと番外。漫画ではなく小説の食エッセイ。孤独のグルメ作画でお馴染み作者の漫画が挿絵としてあります。この挿絵がイメージを膨らませてくれて下手な写真なんかより全然イメージを湧かせてくれる。純粋に食が好きで食に対して貪欲に挑んでいて「ああ、うまそうだなぁ。」と自分も行きたくなる作品。高級料理店じゃなくて、餃子の王将に行ったり上野の怪しい料理店に行ったり全国津々浦々予想外の部分が面白い。こういう食エッセイが読みたかった!!


食エッセイは「自分も食べたい!!」と思わせてくれるから面白いんです。食への欲求が薄い人を見ると最近は「え?」という感じになります。1日数回しかない食事に全力を尽くさないでどうする!! と、私は思うわけです。この世においしいものがいっぱいあるんだから人生は楽しい。その人の食スタンスを共有できる食漫画。読んで食べましょう!