この4コマがすごい!  鈴城芹の大河群像劇4コマ『家族ゲーム』の魅力(後編)

今回の記事は単行本範囲を対象にしてます。ご了承ください。
前回のみでは書き足りないからとサブキャラクター特集をしますが、前回で作品全体に言いたいことは殆ど書いたんですよね。ですので、今回は本当にサブキャラ語りのみです。このキャラクターが好きだ!に近いです。やったね。


前回は作品全体とメインキャラについて語りましたが、今回はサブキャラクターを紹介したいと思います。散々書いたとおり、キャラクターが多い漫画ですが家族ゲームを支えているのは魅力的なサブキャラクター達です。
それぞれがそれぞれの意志を持ってそれぞれの物語がある。それが家族ゲームの世界を広げている要因だと思います。コミックスのキャラクター解説で「あれ、誰だっけ」と思う程度に広げすぎですよ…というツッコミは野暮なのでしません。


乳井大好
このキャラクターが初登場した時には「おいおい、一発キャラだろ」と誰もが思ったであろうお人。名は体を表わすというように、巨乳好きで片っ端の巨乳に声をかける最低男です。彼女が作品途中でできますが、それでもナンパしますし、巨乳に目がありません。そんな最低野郎でもああ、乳井先輩だ!と安心します。なにかが間違っています。

巨乳であれば中学生にも声をかけるクオリティです。ありがとうございます。 でも、それでこそ乳井先輩です。…初期はちょっとナンパな巨乳好きだったのにいつからこうなったのでしょうか。ちなみに、私は男性キャラではトップクラスで好きです。「頭がおかしい」と周りに言われます。ありがとうございます。

ちなみに、Aカップの彼女がいます。世の中間違ってるというのはさておき、この人はこの人でニッチな人でダメ人間好きという設定が発覚します。

この2人の人間性が露わになる回は作品内でもっともエロいです。しかし、この2人って他作品しか知らない人だと、結構意外なキャラなんじゃないでしょうか。他の作品だと男性キャラは比較的少ないのも影響してるかもしれませんね。いいなぁ、腐れ外道カップル。…あ、阿南さんの告白って結構唐突だよね? フラグとかないよね? どうしてだろう…。


有象無象

真言マイコン部の部員さん。その他大勢です。有象は巨乳好き、無象は貧乳好きというステータスを持っています。なんというか、有象無象は勢いが素敵すぎる。このポーズが毎回魅力的なんですよ、惚れちゃう。

そして、一人を除いては読んでて安心する絶対にフラグが成立しない有象無象クオリティが魅力的です。いや、成立してもいいのよ? 有象無象ってネーミング凄いよなぁ…と個人的に思います。このダメ人間感というか、高校生のダメっぷりが出て手すげー好き。『男子高校生の日常』という漫画がありますが、あの感覚に近いです。大好き!!



ゆかりちゃんあかねちゃん。葵のクラスメイト兼親友です。
葵の存在にはこの2人が大きいです。葵と悟さんの物語に完全に参加していますし、この2人がいなければ葵×悟はなかったわけで。完全に告白とかけしかけてますもんね。雑誌の知識だけで。
でも、他のキャラクターと比べるとこの2人ってドラマ少ないですね…。こんだけみんながフラグ立ててる中でなにもないというのはある意味貴重です。まぁ、この2人までフラグたててたら収拾マジでつかないけど。
…いや、この2人は内部のみで完結だよね☆ 実際、ソフトマッサージという前例もあるわけだし。 ヤッホォォォゥ! 百合展開ィィィ! ゆかりちゃんはその気があるしあとはあかねちゃんを落とすだけです。ヤホォォ! まぁ、実際この2人には普通に幸せになってもらいたいものです。いい子だし。
しかし、あかねちゃんが中学の制服で巨乳の存在が大きくなっててビックリした。犯罪です。童顔でボーイッシュなだけに。有象だって「ロリ巨乳」なんて存在にはそりゃ悩みますよね。私は大歓迎ですけど。


正直、どいつもこいつもサブキャラクターというにはメインすぎるんですよね。それが群像劇大河4コマの由来ですけど。葵はともかく、真言本人のドラマは動きが少ないのもありますが…。全員取り上げることも可能なぐらいドラマがあるわけで。そろそろ収拾がつかなくなるじゃねーの?と思いつつ続くんでしょうね。
それでは最後に真言の話でも。真言って大人な常識人なわりに、ゲーム脳で子供っぽくて恋愛意識がないのが可愛いのだよなぁ。恋愛でキャッキャウフフしてる中で一番その要素が薄くてみょーみょー言ってるのが素敵です。…あれ、前編でも書いたような。


やっぱり、家族ゲームは凄いなぁ、と思うわけです。
別に恋愛漫画がある4コマなんて珍しくありません。ですが、それでもなにかが違う。最近の作品だと『アクアリウム』みたく、「4コマだけど4コマらしくない」漫画の一つだと思うのです。そこには鈴城芹感があるなぁ、と。「鈴城芹感」という言葉は説明しづらいし、私にも分かりません。その言葉を説明できるようになりたいもんですね。そのうち『看板娘は差し押さえ』『マジョラム』特集をやると思うのでその時までに考えておきます。それでは次回の「ラムちゃんが可愛い男の子をたぶらかす描写がみたい」特集でお会いしましょう!